主な症状
symptoms
身体面に現れる症状
身体的な異常があるにもかかわらず、病院で検査を受けても原因が分からない場合が多くあります。この場合、精神的なストレスが影響しているかもしれません。
代表的な症状
胃が痛い、不快感がある
めまいを感じる
眠れない・朝起きられない
頭痛や肩こりがある
手足がしびれる
食欲がない
体がだるい、微熱がつづく
吐き気、動悸がする
喉に違和感がある
行動面に現れる症状
自分では自覚がないけれども、日々の生活に余裕がなくなっており、普段はしない様な行動が現れることがあります。
代表的な症状
遅刻、早退、欠勤の増加
不規則な睡眠
ギャンブルがやめられない
集中力の低下
生活リズムの乱れ
過食をしてしまう
対人トラブルの増加
アルコールがやめられない
過度な買い物をしてしまう
精神面に現れる症状
気分が沈む、気分が重い、憂うつなどのウツウツとした感覚が目立つ場合、精神面の症状があると思われます。何もやる気が起こらなくなる様な感覚が目立ちます。
代表的な症状
感情の起伏が激しい
気力がわかない
自然に涙が出てくる
怒りっぽくなった
感情がわかない
頭が真っ白になる
食欲がわかない
出かけるのがおっくう
主な病気
disease
双極性障害
双極性障害は、気分の落ち込み、意欲の低下、不眠などを認めるうつ状態(うつ病相)の時期と、それとは対照的に、テンションの高さが目立つ状態、意欲の亢進、浪費、睡眠欲求の減少などの躁状態(躁病相)の時期を繰り返す慢性の精神疾患です。躁うつ病とも呼ばれます。
仕事や勉強には精力的に取り組むが、ひとつのことに集中できず目標を達成することができない
ほとんど寝ずに動き回り、家族や周囲の人にしゃべり続け迷惑を考えない
失敗の可能性が高いことに手を出し、社会的信用を失ったり、仕事を辞めなければならなくなる
気分の浮き沈みがいつもより激しい
社交不安障害
社交不安症とは人から注目されるような場面や状況に対して強い不安や恐怖を感じる疾患です。その不安や恐怖が大きくなり、日常生活に支障が出ます。10人に1~2人がかかると言われるほどポピュラーな疾患です。
スピーチすることが怖い
手足、体、声が震え冷や汗がでる
他人の視線に恐怖を感じる
他人に変に思われないか心配になる
頭が真っ白になり、困惑し、声が出なくなる
極度に緊張し、顔がすぐ赤くなってしまう
発達障害
発達障がいは、広汎性発達障がい(こうはんせいはったつしょうがい)、学習障がい、注意欠陥多動性障がいなど、脳機能の発達に関係する障がいです。
発達障がいのある人は、他人との関係づくりやコミュニケーションがとても苦手ですが、優れた能力が発揮されている場合もあり、周りから見てアンバランスな様子が理解されにくい障がいです。
発達障がいには、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障がい)、チック症、吃音などが含まれます。
空気を読むことが苦手である
一つのことに集中しすぎて周囲が見えなくなる
こだわりが強く、いつもと同じ方が安心する
視線があまり合わない
同じ行動を延々と繰り返す
言葉遣いが不自然である
治療方法
treatment
心療内科、精神科での治療は心理療法・精神療法と薬物療法がふたつの柱となります。それぞれにいくつかの方法があり、それを組み合わせて最適な治療を探します。当院では、ひとりひとりの患者さんにとって今どのような治療法を組み合わせるのが一番よいかを、患者さん本人といっしょによく考えて決めるように心がけています。
薬物療法
抗うつ剤や抗不安薬など、症状に応じてそれを緩和・改善するための治療薬を処方します。
医療機関によっては漢方薬など東洋医学の手法を取ることもあります。
精神療法(心理療法)
カウンセラーとの面談や対話を通じて心理的な問題を解消する治療です。
よく知られたものとしてカウンセリングがあります。また集団で行う心理療法もあります。
生活指導
決まった時間に寝起きする、決められた薬を決められた分しっかり飲むなど、それぞれの生活スタイルを整えるアドバイスを行います。
通常の診察にて指導を行う、後述のデイケアのプログラムとして実施するなどしています。
デイケア
出勤と同じように定期的な通院を行うほか、スケジュールを書き込むシートなどを使って生活リズムを一定に管理し、社会への復帰や参加をサポートします。
生活指導のより発展的な形と考えると分かりやすいでしょう。
リワークプログラム
休職からの復職を目指す人のための治療プログラムです。デイケアのように生活リズムの管理を行うほか、集団認知行動療法やソーシャルスキルトレーニングによるストレス対処法の習得、業務内容を模した作業などを行います。これらによってスムーズな職場復帰をサポートします。